夏になると、朝から元気に鳴いているセミ。
「ミーン、ミーン」と大合唱が始まると、夏が来たなぁと感じます。
でも、セミといえばよく聞くのが、
「セミの寿命は1週間」
という話。
……本当に1週間しか生きられないのでしょうか?
実は、これはちょっと違います。
セミは幼虫の期間がとても長く、土の中で何年も過ごします。
種類によっては数年間、地中で生活することもあります。
そして、ようやく地上に出てきて羽化。
「やっと地上に出たぞ!」
と思ったら、今度は鳴いて、相手を探して、子孫を残して……。
地上での生活は、幼虫時代に比べるとかなり短期間です。
つまりセミの人生を人間に例えるなら、
「長い修行期間を終えて、いきなり本番が始まる」
ようなもの。
しかも、本番が始まった瞬間から、朝から晩まで大声で自己アピール。
「ここにいます!」
「元気です!」
「誰かいませんか!」
と、とにかく全力です。
人間だったら、会社に出社した瞬間から大声で自己紹介を始めるようなものです。
そして夏の終わりになると、あれだけ元気だったセミの声も少しずつ減っていきます。
そう考えると、毎日うるさいと思っていたセミの鳴き声も、
「今年も夏を頑張っているな」
と、少しだけ応援したくなる……かもしれません。
ただし、朝5時から耳元で鳴かれると、
「頑張るのはいいけど、もう少し寝かせてください」
と言いたくなるのも正直なところです。
長い地中生活を経て、短い夏を全力で生きるセミ。
そう考えると、あの大音量にも、ちゃんと理由があるんですね。
今年の夏は、セミの声を聞いたら少しだけ耳を傾けてみてください。
……でも、近くで鳴かれたら、やっぱりちょっとうるさいです。